2015/02/05
蕁麻疹にはアレルギーによって生じる(アレルギー性)蕁麻疹とアレルギーとは関連無く生じる(非アレルギー性)蕁麻疹があります。
前回、蕁麻疹の発症には、皮膚の小さな血管の周りに存在するマスト細胞と呼ばれる細胞から放出されるヒスタミンという物質が大きく関与していることをお話ししました。このマスト細胞の表面に存在するIgEという蛋白が関与し、卵、エビなど特定の物質とIgEが結合してマスト細胞を活性化し、その結果生じる蕁麻疹がアレルギー性で、これとは別の機序でマスト細胞が活性化され生じる蕁麻疹が非アレルギー性です。
食物に関してもアレルギー性蕁麻疹と非アレルギー性蕁麻疹があり、エビ、カニ、ソバ、果物などが原因の場合はアレルギー性が比較的多く見られますが、青魚、肉類、ホウレンソウ、タケノコなどの野菜類では非アレルギー性が多いとされています。
食物による蕁麻疹では特定の食物を食べた時のみ蕁麻疹が出現する場合が多いので、ある程度原因食物を推定できます。毎日続けて蕁麻疹が出現する場合には、食物が関与していることはほとんどありません。
2015-02-03 17:56:46