2014/12/03
心地良い季節になって来ました。街中を歩く人々の顔も何となく楽しそうに見えてくるから不思議です。人の表情や顔色を見るとその人の健康状態がある程度分かるというのは、皆さんも感じておられることだと思います。
皮膚科には、様々な皮膚の病気を持った患者さんが受診されます。その中で、患者さんから「どこか内臓でも悪いのでしょうか?」という質問を受けることがあります。古くから「皮膚は内臓の鏡」と言われ、皮膚病と内臓の病気との関連性が注目されてきました。
身近な例では、黄疸の時には皮膚が黄色になり、貧血の時には血色が悪くなるといった皮膚色の変化が挙げられ、その他、糖尿病の方によく見られる皮膚病変、がんの時によく見られる皮膚病変など内臓の病気に伴って様々な皮膚病変が見られます。
皮膚病変から、その方に隠されている内臓の病気の早期発見、早期治療に結びつけることができた例もあります。一見膜のような臓器と思われている皮膚は、実は「内臓の鏡」としても重要な役割を果たしているのです。
2015-02-03 17:44:12