2015/02/12
ふけ症で悩んでおられる方は多くおられます。ふけ症に似た症状を示す疾患として、尋常性乾癬と呼ばれる慢性の皮膚疾患、シャンプーや化粧品によるかぶれ、アトピー性皮膚炎、白癬菌による感染症などがありますが、成人の方で多いのは脂漏性皮膚炎です。
脂漏性皮膚炎は、皮膚に常在している癜風菌と呼ばれる真菌が皮膚の油分(皮脂)を分解し、その結果生じる脂肪酸が皮膚を刺激するため生じるとされています。皮脂の分泌は個人差もありますが、思春期から女性では30歳代まで、男性では60歳代まで多く分泌されます。また、頭部は発汗が多く、さらに、髪の毛もあるため汚れがたまりやすくなり、症状をさらに悪化させます。皮脂の多い年齢では、かぶれやすい方以外は毎日洗髪されても問題はありませんが、擦りすぎないようにしましょう。
治療では、ステロイド薬の外用剤が作用を示しますが、再発・慢性化する方も多く、そのため、抗真菌剤を含んだ外用薬やビタミン剤の内服が用いられ、作用を示す方もおられます。
2015-02-03 18:05:24