2015/02/03
前回より頭髪のお話をしております。
脱毛症の中で代表的な疾患が円形脱毛症です。丸く脱毛しますが、一箇所とは限らず多発する例や頭全体の毛が抜ける例、さらには全身の毛が抜けることもあります。
脱毛部の毛根を顕微鏡で詳しく調べてみると、リンパ球という細胞で毛根が傷害されている像が見られます。
原因として一般的に言われている、ストレスが関与する方は2割程度と考えられており、他の8割の方は原因が明らかではありません。円形脱毛症の頻度は意外と多く、人口の1~2%と推測され、しかも小児期に発症する方が多いとされています。
治療は、ステロイド外用剤や血行促進作用を主成分とした外用剤、局所の冷却療法の他、特殊な方法として薬剤でわざと局所にかぶれを起こし発毛を促す方法など、様々な方法を組み合わせて行われています。
脱毛部の数が少ない場合は、自然と治る場合も多くありますが、多い場合は何年も続く場合があります。このような治療効果が上がらない場合でも突然生え始める例もあります。